複雑な被写体2

複雑な被写体を細密画風に加工します。
細密画風の加工方法については過去に書いておりますのでご興味のある方はそちらをご覧ください。

その他の加工ポイントは、画面左側をトリミングで削除したこと。その目的は二つ。

(1)画面左側は被写体の密度(詰まり具合)が低く、全体のリズムが間延びしていたため。

(2)「OPEN」の文字が画面中央に近づいて目立ち、視点の導入点になるため。

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複雑な被写体

被写体探しのコツを一つ...
とにかく被写体が複雑な場所は、絵になります。
被写体は引き算でよくなるのですが、引き算ができないぐらいに複雑な場所もよいのです。
例えば、こちら。


場面についてどれから説明するか迷うぐらいに複雑です。
(図をみると文章化したくなるのは明細書を書く職業柄ですね)
ここまで来ると、これで絵になります。観者が勝手に説明をつけるでしょう。視線の経路も自然に生まれます。

複雑な被写体は、細密画風の表現にも馴染みます。
次回は、こちらを細密画風にしてみます。

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日陰に休憩



赤い自転車に惹かれて一枚
日陰の中で涼しげな赤です。
続いてぬいぐるみをアップで。


熱中症や夏バテに気をつけましょう(笑)

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写真を軟調にしてみる。

谷中のヒマラヤ杉です。
この写真の主役はヒマラヤ杉と後ろ姿の人物です。


これはこれで対比感があって面白いです。
でも、両方の主役の主張が強く、観者の視線を奪い合うようで、観ていて落ち着きません。

そこで、全体のコントラストを下げて軟調にしてみました。


両主役(ヒマラヤ杉と人物)の主張が弱まりました。
おかげで、画面に一体感が出て、情景として空気感(ヒマラヤ杉の存在感)が出ました。

どちらがいいかは、好みの問題ですが。
後者の方がいいかなと思います。
皆様はどちらがよいでしょうか。

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失敗撮影を何とかしてみる

まず、こちらが失敗撮影のRAW画像


シルエットですが、全体に暗くて低彩度で何が写っているかハッキリしません。
これを画像加工で何とかしてみます。

まず、暗部の階調を引き伸ばすHDR処理(非合成)をかけます。


シルエットだった部分の階調と色味が出てきます。
RAW画像には、このぐらいの階調情報が含まれているということですね。
しかし、まだ色は足りません。

そこで、彩度を上げてみます。


花や葉っぱの色の違いが明確になります。
しかし、画面全体がまだ平板な印象ですね。

そこで部分補正を加えます。手前から奥行き方向に明暗や彩度のグラデーション変化を加えます。
画面に調子の変化をつけます。


以上で先日アップした写真の完成です。

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写真の題名の付け方(後編)

先週の日記の解答編です。
皆様、楽しんでいただいてありがとうございます。
題名は写真の意味を考える入り口でもあります。
ご自分の撮ったとっておきの一枚に、渾身の題名をつけてあげてください。

で、先の写真の題名を私はどうつけたでしょうか・・
私が色々考えてつけた最終的な題名は・・

【戦争と平和】

です。題名としては有名無名を問わず何度も使われているものですが、あえてその題名に。

写真の中の2つのものが、それぞれ戦争と平和を象徴します。
・・鉄条網は戦争
・・鳩は平和
その2つが薄明かりの中で交差します。
【戦争と平和】
薄明かりに浮かび上がる鳩の飛翔に、長久の時を待つ平和への想いを感じていただければ幸いです。

こちらも残照の中で撮った一枚です。

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写真を細密画風に加工してみる

写真を細密画風に加工しようと思います。
こちらが加工前のカラー写真です。様々な被写体が沢山写っています。
こういう多要素の写真が細密画風の加工に適しています。


細密画風の加工といっても、一つの画像処理フィルタでやっているわけではありません。【モノクロ化(彩度ゼロ)】、【HDR(高ダイナミックレンジ化)】、【略ステップ状の階調カーブ】、【輪郭とディテールの強調】を施します。
これらの処理を何も考えずに施すと、とりあえずの一枚はこんな感じになりました。


物の形とディテールを強調しています。
オリジナル(カラー写真)の階調が残っています。
例えるなら、墨版画風でしょうか。
そして、二枚目はこんな感じです。


【略ステップ状の階調カーブ】で中間階調の変化を減らしたことで、自然な印象を弱めています。
脳の中にとどまる残影といった感じでしょうか。
これに淡彩をつければ、水彩画風になるかもしれません。
そして、三枚目はこんな感じです。

【略ステップ状の階調カーブ】で中間階調をさらに無くしています。
被写体の形を強く印象付けています。
ここまで来ると、劇画の背景や、点描画といった趣きです。

以上、細密画加工に適した原写真の選び方と、細密画加工の三態でした。
ご参考まで\(^o^)/

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被写界深度を実験してみる

被写界においてピントが合って見える奥行き範囲を、【被写界深度】といいます。

こちらは、焦点距離30mmF値1.8で撮影した2枚です。
F値が小さい(絞り開放寄りの)ため、被写界深度が浅くなっています。


上の写真は3体の人形を斜めから撮影しています。
前後の猫人形がボケることで,中央の猫人形が主役として強調されます。
これはこれで面白いです。
でも、もしも複数の被写体全てにピントを合わせたい時はどうしたらよいでしょう・・・・。


こうして撮れば、浅い被写界深度でも、複数の被写体にピントを合わせることができます。
3体の猫人形が揃って、主役になっています。
正面から撮っただけのようですが、被写界深度が浅い場合には、カメラの位置と向きを細かく調整する必要があります。

まず、ピントを合わせたい複数の被写体を一つの平面として頭の中でイメージします。そして、その平面と平行するようにカメラ(レンズ主平面・撮像面)の位置と向きを調整します。

これは、背景をボカしつつ複数人をくっきり鮮明に撮影したいといった場合に役立つテクニックです。
また、沢山の花を接写撮影する場合に、代表の花いくつかにピントを合わせたい場合に役立つテクニックです。
(参考)シャインプルーフの原理

複数の被写体を一つの平面とイメージしてみようと思った方はクリックを
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風の造形物



荒川の土手道にて。
雑草の茂みが風の通り道の形になっていました。
風は写真に直接写りませんが、これなら分かりやすいです。
細密画風に加工して草の質感を強調し、淡い色を乗せて非日常感にしてみました。
いかがでしょう。

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注視点の動きを考える

画面内で観者が注視するポイントを【注視点】といいます。
ある程度大きなサイズの写真になると、その注視点が被写体に沿って動き出します。
例えば、注視点は画面下から出発して画面上の方へ
左から右へ、右から左へ、暗い方から明るい方へ、地平線があればその収束(消失点)へ
観者の注視点が画面の外に出ず、周回ループをなるべく描くことが一つの理想。
心地良い注視点の動きが生まれれば、写真は見飽きません。
さて、こちらの写真はいかがでしょう?写真をクリックして大きなサイズでご覧ください。(私なりにはなかなかかと)


根津神社のつつじ祭りにて

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写真の題名のつけかた

写真に題名って何故つけるのでしょう。

写真は目に見える形をあらわすものです。
一方、題名は、目に見えない心象面をあらわします。

つまり、写真にこめた心象面を、題名で説明して分かりやすくします。
また逆に、抽象的で伝わりにくい題名(メッセージ)を、写真で具象化して伝えます。
そのために、写真に題名をつけるのです。

さらに、写真を無題にするのも、作者の意図(観者の発想を妨げない..etc)があるかもしれません。

この写真は、偶然の一瞬を撮ったものですが、さてどんな題名がいいでしょう?

例えば・・・
『自由へのはばたき』
『ある束縛の時』
『第一関門』

私なりの題名は、今週日曜の朝8時の日記で発表しようと思います。m(_ _)m

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花、蜂と遊ぶ



たぶん、マルハナバチ。近所で撮りました。

このマルハナバチや、クマンバチは、ずんぐりした体に小さな翅(はね)です。この体で飛ぶことは、昔の航空力学では説明できなかったそうです。

つまり、理屈では飛べないはずなのに飛んでいるという謎の存在だったわけです。
そこで、『ハチは自分が飛べないことを知らないから飛べる』とまで言われていたそうです。
まるでど根性で飛んでいる感じがしません?
いとおしい感じがしません?

でもね、現在の航空力学ではちゃんと説明できちゃうらしいです。
https://www.s-graphics.co.jp/tankentai/news/roboticfly.htm

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雨の道を



雨の日の一コマです。
樹木の高さと、行く人の背中・・
その二者を空間に包む雨・・
行く人の先が明るいのは、そこが晴れているからでしょう。
陰翳礼讃

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ケディのまなざし



ケディです。犬の保護団体から譲り受けてうちにきました。おとなしい性格の中型犬です。


ケディがうちに来てまもないころ、上の子が学校に行くのを駅前で見送ったとき、ケディがその場を離れなくなったことがありました。
大好きな上の子がどこかにいってしまったと思ったんですね。

駅前で上の子を待つんだとばかり、引っ張っても、なだめても頑として動きません。
その日はケディを抱えて家に帰らなければなりませんでした。

そんなケディが天寿をまっとうして数年になります。ケディの優しく静かな眼差しを思いだします。家族の思い出です。

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魔法使い犬?



うちの看板犬です。
ぬいぐるみの衣装を着せて撮ってます。
犬はじっとしないので、数を撮る連写作戦で忍耐強く。
後からベストショットを選択します。

他にはこんなショットも・・・




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逆光の輝き


どこにでもある半枯れの雑草の茂み。
順光で撮れば、色褪せた写真になります。
・・・・・
でも逆光で撮れば表情が一変。
褪せた色は黒色に隠れ、逆光の輪郭が輝き出します。

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